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袖の香 (Fragrance of Sleeve)

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・袖の香
Sode-no-ka (伊豆大島など)
【花】 桃色、一重、椀咲〜平開咲、小輪、1〜、有香、子房有毛
【葉】 長楕円形、中型、平坦
【樹】 立性、強い
【来歴】 アメリカのアッカーマン博士が、ジャポニカにキッシー(トガリバサザンカ)を交配して作出した交雑種。

日本へは1977年に神戸の故安藤氏に送られたもの。命名は安藤芳顕、1983年にアッカーマン博士は‘袖の香’をそのまま直訳してFragrance of Sleeveの名でアメリカのツバキ協会にその名で登録とある。

【備考】 本種はツバキの有香種の中では異端で、匂いの質が異なる。その質は、ヤブツバキ系の香りを強く、さわやかにした香りで、ツツジのオオムラサキの花の甘さに、芳樟の葉のさわやかさがのった香りとある。‘袖の香’のややきつい香りは必ずしも万人向きではないとあり、たしかに、そう感じる。

昭和63年春、‘袖の香’を資生堂の研究所に送り、分析した結果、現在発表されているツバキの有香交配種の中では、最も香りが強いとの評価を受けたとある。

‘袖の香’は、枝を切ったり、折ったりすると強い香りを発するとある。

良い香りを得るには、穏やかな環境が望ましいとあり、室内栽培の方がより特性を発揮するとあります。13℃くらいが良いといいます。

(参考:桜椿園カタログ「椿だより」)